パソコンは持っていないとしても、たいていの人はスマホなら持っていることでしょう。スマホ、あるいはiPadなどのタブレットがあれば、何とか「プログラミング演習」の課題を行うことができます。
これもやり方は色々あります。スマホのOSに依存しない方法としては、ウェブブラウザからオンラインでCプログラムをコンパイル、実行のできるサイトにアクセスしてプログラミングする方法があります。しかし、この方法はタブレットなら何とかなりますが、スマホからだと使い勝手があまりよくありません。
そこで、ここではスマホ、タブレットのアプリを使ってCプログラムを作成する方法を紹介します。
アプリのインストール
Cプログラミングのできるアプリも色々とありますが、ここでは、iOS、Androidの両方に対応していて、スマホでも比較的使いやすい「モバイルC」を使ってみます。
iOS版、Android版のモバイルCは、それぞれ以下のリンクから入手できます。このアプリは無料版と有料版があります。無料版では広告が表示されますが、機能は同じなので、課題のプログラムを作成する程度なら無料版で十分です。ほかのアプリと同じようにインストールしてみてください。
ソースファイルを作成する
モバイルCを立ち上げると、次のような画面となります。ここには、現在のフォルダーにあるファイルやサブフォルダーが表示されます。上部のボタンで新しいファイルや新しいフォルダーを作ったり、各種設定を行ったりします。

まず、新しいCプログラムのソースファイルを作ってみましょう。新しいファイルを作るボタンをタップすると、次のようにファイル名を入力する画面となります。ここでは、例として「ex01.c」というファイル名にしてみます。

ここで表示されるキーボードは、スマホに標準に搭載されているものと違いますが、プログラムの入力に便利な機能があるので、そのまま使うことをお勧めします。「Enter」キーをタップすると、「ex01.c」というファイルを編集する画面になります。

ここで、それぞれのボタンの説明をしておきます。
- キーボードを閉じる
- 標準キーボードと独自キーボードを切り替える
- コピー
- 切り取り
- 貼り付け
- ドラッグして選択
- ドラッグしてカーソル移動
- 元に戻す
- やり直し
- プログラムの実行
- オプションメニューの表示
- キーボードの拡張
- 編集の終了
- ファイルの上書き保存
①でキーボードを閉じたときは、画面をどこかタップすれば、再びキーボードは現れます。
このキーボードはプログラミング用なので半角文字しか入力できません。全角文字を入力したい場合は、②で標準キーボードに切り替えてから入力してください。
記号を入力したい場合は、左下の「#+=」キーをタップして記号入力モードにしてください。
「Tab」を入力したい場合は、⑫でキーボードを拡張すると、一番左下のボタンで入力できます。
「¥」の代わりに「\」を使ってください。
プログラムの実行
ソースプログラムが作成できたら、通常ならコンパイルして実行という流れになるのですが、このアプリでは、コンパイルは飛ばして即実行することができます。手順はキーボード上の一番右の⑩番のボタンをタップするだけです。

このようにプログラムが実行され、結果が出力されます。キーボードからの入力も可能です。ただし、入力の際には標準キーボードではなく、アプリ独自のキーボードを使ってください。
プログラムにエラーがあれば、エラーメッセージがこの画面に表示されます。エラーの場所を確認して、「←」ボタンで編集画面に戻ってプログラムを修正します。
プログラムファイルの提出
作成したプログラムファイルは、このアプリのなかでは保存されていますが、直接取り出すことができません。プログラムファイルをドットキャンパスなどに提出する場合、編集画面でキーボード下の⑪番のボタンをタップして、次のようなオプションメニューを表示させます。

ここで「メール送信」というボタンがあるので、それをタップすると、プログラムファイルをメールで送信したり、クラウドに保存したりできます。そのファイルを提出してください。
なお、スマホの機種やOSのバージョンによっては、「メール送信」ボタンをタップしても、何も起こらず、アプリが終了してしまうケースがあります。その場合は、プログラムの内容をコピーして別途ファイルに貼り付けたものを提出してください。